カレンダー撮影記:タンザニア 第9話
第9話:4月、雨季のンゴロンゴロを訪れた。茶色だったサバンナは、一面の緑に塗り替えられていた。
2013年7月~8月にかけてンゴロンゴロの撮影取材を行った僕は、いったん帰国した。そして2014年4月、またンゴロンゴロへ出かけた。雨季の野生動物たちを撮りたいと思ったのだ。ンゴロンゴロ・クレーターは緑一色に染まり、乾季とはまるで印象が違う。雨が降ると、ムンムンと草木のニオイが充満する。湿気でかすむかと思ったが、土ぼこりの乾季よりも、よほど視界がクリアだ。
平原にアフリカゾウが散らばっている。彼らは草木を求めて移動し、一日の大半を食べて過ごす。食べると元気になるのだろう、雨季は多くの動物たちにとって、繁殖の季節だ。シマウマやトムソンガゼルの赤ちゃんの姿が見える。雨季は、鳥たちも増える。アマサギが、アフリカスイギュウの回りを離れようとしない。アフリカスイギュウが歩くと虫が舞い、それを食べているのだ。
タンザニア編 一覧
野生動物 一覧
- Botswana「アフリカ屈指の野生の楽園 - ボツワナ」
- 「Wisdom of the Wild / 時の鼓動。生命の躍動。」(パンタナール)
- Pantanal「生命みなぎる大湿原 - パンタナール」
- Galapagos Islands「絶海に生きる - ガラパゴス諸島」
- Madagascar「原猿の棲む島 - マダガスカル」
- Ngorongoro「いのち育むカルデラ - タンザニア・ンゴロンゴロ」
- The Peninsula and the Island「世界自然遺産 - 知床と屋久島」
- Land of the Brave「気高き者たち - ナミビアの野生」
- Splendor in North America「雄大なる輝き - 北米大陸」