カレンダー撮影記:タンザニア 第10話
第10話:雨季は、新しいいのちが生まれる季節。母ライオンのやさしげな光景に出会った。
ある朝、小高い丘の陰から、メスライオンが現れた。その後に、生後1カ月足らずの子ライオンが見える。お母さんライオンは狩りに出かけようとしているのだろうか、子を溝に隠したい様子なのだが、子はなかなか来てくれない。お母さんは時おり振り返り、やさしい声で呼びかける。その声に促されるかのように子は歩み寄る。親子はまるで、キスをしているように見えた。微笑ましい光景だった。ライオンは、子が小さいうちは群れから離れ、お母さんがひとりで子育てする。小さいときに群れの中にいるのは、かえって危険なのだ。そして、ある時期になると、また群れへと戻る。
ゴイトクトクの泉では、カバの集団が寄り添って固まっている。岩のように、じっと動かない。ここでも親子は、集団からちょっと離れたところにいる。やはり子に事故がないよう、群れから距離をおいて守っているのだ。
タンザニア編 一覧
野生動物 一覧
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- Pantanal「生命みなぎる大湿原 - パンタナール」
- Galapagos Islands「絶海に生きる - ガラパゴス諸島」
- Madagascar「原猿の棲む島 - マダガスカル」
- Ngorongoro「いのち育むカルデラ - タンザニア・ンゴロンゴロ」
- The Peninsula and the Island「世界自然遺産 - 知床と屋久島」
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