カレンダー撮影記:タンザニア 第4話
第4話:あそこに見えるのは、「草原の道化師」だ。
乾季でも水が枯れることがないンゴロンゴロには、たくさんのヌーが生息する。ある日のこと、僕の間近で、子のヌーとメスのヌーがいきなり、じゃれあうかのように跳びはねた。これはストッティングと呼ばれる行動で、その姿がおどけたように見えることから、ヌーは「草原の道化師」と呼ばれている。
クレーター内には、たくさんのフラミンゴが集うマガディ湖という塩湖があるのだが、その湖の中を歩いているヌーがいた。塩湖だから水を飲むことはできないのに、なぜ湖を歩いているのだろう。水の中を歩けば、ハイエナやライオンに襲われないと思っているのだろうか。気持ちよさそうに歩いている。
草原では、立派な角をもつアフリカスイギュウも見かける。その名もウシツツキという名前の鳥が、スイギュウの体にくっついている虫をつついている。鼻や耳の中までウシツツキが入ってきそうで、スイギュウは「うるさいな」とでも言うように、体を震わせて追い払っている。ケガした部分の肉片をつつかれているスイギュウもいて、痛そうで気の毒だ。
タンザニア編 一覧
野生動物 一覧
- Botswana「アフリカ屈指の野生の楽園 - ボツワナ」
- 「Wisdom of the Wild / 時の鼓動。生命の躍動。」(パンタナール)
- Pantanal「生命みなぎる大湿原 - パンタナール」
- Galapagos Islands「絶海に生きる - ガラパゴス諸島」
- Madagascar「原猿の棲む島 - マダガスカル」
- Ngorongoro「いのち育むカルデラ - タンザニア・ンゴロンゴロ」
- The Peninsula and the Island「世界自然遺産 - 知床と屋久島」
- Land of the Brave「気高き者たち - ナミビアの野生」
- Splendor in North America「雄大なる輝き - 北米大陸」