カレンダー撮影記:タンザニア 第11話
第11話:双眼鏡は無くても、僕の目はクロサイを見つけ出し、ドライバーから尊敬された。
ンゴロンゴロには、絶滅の危機に瀕しているクロサイが生息する。なかなか出会うことはできないが、ぜひとも撮影したい。ところが僕は、今回の撮影取材で大失敗をやらかした。なんと、双眼鏡を持ってくるのを忘れたのだ。双眼鏡は、野生動物の撮影に欠かせない。しかし、僕の目は、ドライバーよりも早くクロサイを捉えることができた。ただ、ドライバーのプライドを傷つけないよう、「あれー?あそこにいるの、何かなぁ?」なんてつぶやいて、彼に花を持たせようとした。それなのにドライバーは、「アフリカスイギュウが2頭重なってるんじゃないか?」などと言っている。そんなことが何回かあってからは、「ミスター岩合は、いままで会った日本人のなかで、いちばん目がいい」と言い、それからは道が二手に分かれていると、どちらに行くか、僕に尋ねるようになった。
タンザニア編 一覧
野生動物 一覧
- Botswana「アフリカ屈指の野生の楽園 - ボツワナ」
- 「Wisdom of the Wild / 時の鼓動。生命の躍動。」(パンタナール)
- Pantanal「生命みなぎる大湿原 - パンタナール」
- Galapagos Islands「絶海に生きる - ガラパゴス諸島」
- Madagascar「原猿の棲む島 - マダガスカル」
- Ngorongoro「いのち育むカルデラ - タンザニア・ンゴロンゴロ」
- The Peninsula and the Island「世界自然遺産 - 知床と屋久島」
- Land of the Brave「気高き者たち - ナミビアの野生」
- Splendor in North America「雄大なる輝き - 北米大陸」