カレンダー撮影記:タンザニア 第3話
第3話:サバンナシマウマは、大きな石を見つけるとお尻をかく。その姿に思わず笑ってしまう。
ンゴロンゴロ・クレーターをサバンナシマウマの群れが歩いている。彼らを見ていると面白い。大きめの石を見つけると、お腹やお尻や首をゴシゴシとこすりつける。背中は、地面でかいている。石はそんなにいたるところにあるわけでなく、石を見つけると、数頭が順番待ち。先のシマウマがかき終わるのを、大人しく待っている。あるとき、石の前でシマウマが立ち止まった。さあ、体をこすりつけるぞと思ったが、かこうとはしない。石の上に、一羽の鳥が留まっていたのだ。先客にとまどったに違いない。「ちょっとどいてくださいな」とでも言いたげな表情がおかしかった。
シマウマは、僕が乗っている車のすぐ近くまでも寄ってくる。草を食べていると、シュッシュッとかみ切る音が聞こえてくる。ンゴロンゴロはそれほど、動物たちとの距離が近い。
車を走らせていると、ヌーの群れが見えた。そのまわりをハイエナがうろついている。ハイエナは、誤解されがちな動物だ。よく死肉をあさるとか言われているが、実は彼らは優秀なハンターだ。自分たちで獲物をしとめる。むしろライオンなどが、ハイエナが襲った獲物を奪うことが多い。
タンザニア編 一覧
野生動物 一覧
- Botswana「アフリカ屈指の野生の楽園 - ボツワナ」
- 「Wisdom of the Wild / 時の鼓動。生命の躍動。」(パンタナール)
- Pantanal「生命みなぎる大湿原 - パンタナール」
- Galapagos Islands「絶海に生きる - ガラパゴス諸島」
- Madagascar「原猿の棲む島 - マダガスカル」
- Ngorongoro「いのち育むカルデラ - タンザニア・ンゴロンゴロ」
- The Peninsula and the Island「世界自然遺産 - 知床と屋久島」
- Land of the Brave「気高き者たち - ナミビアの野生」
- Splendor in North America「雄大なる輝き - 北米大陸」