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IWAGO

野生動物図鑑マダガスカル

ワオキツネザル

マダガスカルの固有種で、大人で体長約45cm、尾約55cm。特徴的な白黒の鮮やかなしま模様のある尾(輪尾)を持っていることからその名前がつけられた。他の霊長類のように尻尾で物をつかむことはできない。多くの時間を地上で過ごし、主に果実を食べ、他にも葉や花、樹皮、樹液も食べる。朝と夕方に活発的に動き、気温の低い時には両手足を広げ日光浴をする。

撮影記:Madagascar「原猿の棲む島 - マダガスカル」
第2話

ベローシファカ

マダガスカルの固有種、インドリ科シファカ属に分類されるサル。枝をつかむために、手のひらがとても発達している。後肢は長く発達しているので、地上では四肢を使って歩行することができない。そのため地面では、腕を左右に拡げながら、長いしっぽでバランスをとって横っ飛びをする。いま世界の霊長類は、約300種。その中で2足の横跳びをするのはシファカだけである。

撮影記:Madagascar「原猿の棲む島 - マダガスカル」
第3話

ホウシャガメ

マダガスカル南部固有種。 最大甲長約40cm。オスの方がメスよりもやや大型になる。名前の通り、甲羅に放射状の模様がある美しいリクガメ(別名:マダガスカルホシガメ)。草食性で草や花、果実などを食べる。世界でもっとも美しいカメのひとつと言われているが、環境破壊やペット用による捕獲などで絶滅に瀕していて、そのため『ワシントン条約』で商取引に制限が加えられている。

撮影記:Madagascar「原猿の棲む島 - マダガスカル」
第5話

パンサーカメレオン

マダガスカル北東部、および東部の低地にもっとも多く分布しているとみられ、マダガスカル東方のインド洋上のレユニオン島およびモーリシャス島にも生息している。成長すると約50cm近くなる大型のカメレオンである。生息地の破壊が進み、ペットとしての国際取引も行なわれているが、現在のところ生息数は安定しており、絶滅の恐れは低いと考えられている。

撮影記:Madagascar「原猿の棲む島 - マダガスカル」
第5話

アカトマトガエル

マダガスカルに生息する固有のカエル。トマトガエル属には、アカトマトガエル(NT)※、サビトマトガエル、ヒメトマトガエルの3種がいると考えられているが、アカトマトガエルとサビトマトガエルの違いがはっきりせず、近年では、アカトマトガエルはサビトマトガエルと同種かもしれないという説もある。この種について分かっていることは非常に少ないが、恐らく生息数は減少しているのではないかとみられている。

撮影記:Madagascar「原猿の棲む島 - マダガスカル」
第5話

スベヒタイヘラオヤモリ

マダガスカル北部固有種。全長25cmを超えるものもあり、ヘラオヤモリ属では大型種。夜行性動物に特有の縦長の瞳孔を持ち、マダガスカルでは「セセケ」と呼ばれている。巧みな擬態で樹皮や枝葉に溶け込むため、日中でも姿を隠さない。森林伐採による生息地の破壊や、ペットとしての採取の影響から絶滅の恐れがあると考えられているが、個体数などについてはよくわかっていない。

撮影記:Madagascar「原猿の棲む島 - マダガスカル」
第5話

イタチキツネザル

マダガスカル島固有の原始的なサル・キツネザルの一種。イタチに似ているのでその名がついた。頭胴長25~35cmで、尾もほぼ同長である。目と耳介は大きく、体毛は赤みを帯びた灰色が主だが亜種ごとに変わる。体を垂直に保った姿勢で幹から幹へ飛び移り、ほとんど葉しか食べないと言われている。夜行性なので夜間に活動的で、声をよく発し、昼間は木のうろの中で体を丸めて眠る。

撮影記:Madagascar「原猿の棲む島 - マダガスカル」
第6話

マミヤイロチョウ

マダガスカル島の特産で、スズメ目ヒロハシ科のマミヤイロチョウ属、ニセタイヨウチョウ属の鳥の総称。2属4種(キイロマミヤイロチョウ、ビロードマミヤイロチョウ、ニセタイヨウチョウ、コバシニセタイヨウチョウ)からなり、全てマダガスカル島に分布する。湿潤な常緑樹林に見られ果実を主食としている。脚は短く、翼と尾も短めで、ずんぐりした体型をしている。

撮影記:Madagascar「原猿の棲む島 - マダガスカル」
第7話

ブラウンキツネザル

マダガスカル島北西部と北東部に分布しているキツネザルの仲間。体長43~50cm。熱帯雨林から乾燥した林まで様々な環境に住み、ほとんどの時間を樹上で過ごし、稀にしか地上に降りて来ない。目は赤色の強いオレンジ色をしているほか、手首には臭い線をもっている。他のキツネザルと同様、果実や木の葉、花などのほか、樹皮や樹液、昆虫類やクモ、鳥の卵なども食べる。

撮影記:Madagascar「原猿の棲む島 - マダガスカル」
第9話

インドリ

マダガスカル島固有のキツネザルの仲間で最大種。体長60~90cm。熱帯降雨林に生息する。尾は短く、体色は顔、肩、背、腕の毛衣は黒く、他の部分は白い。独特の鳴き声は2~3km先まで聞こえるという。マダガスカルでは昔から人間の祖先だと考えられていて、そのため神聖な生き物として狩りの対象にはならなかったが、近年生息地の破壊や猟で狩られていることから絶滅の恐れが非常に高い。

撮影記:Madagascar「原猿の棲む島 - マダガスカル」
第10話

アカエリマキキツネザル

マダガスカル島東部に分布している島固有種。体長50~60cm、尾長55~65cm、体重3~4.5kgとキツネザルの仲間の中では最も体が大きい。夕方に活発に活動し、昼間は木陰などにいる。首のまわりに長い毛がフサフサと生えていて、それが「エリマキ」のように見えるのでこの名前がついた。クロシロエリマキキツネザルという亜種もいる。野生下では、1,000頭以下とも言われている。

撮影記:Madagascar「原猿の棲む島 - マダガスカル」
第11話

シロビタイキツネザル

マダガスカル島北東部に分布している島固有のキツネザルの仲間。体長39~42cm、尾長50~54cm、体重2.0~2.6kg。主に熱帯雨林に生息する。その名の通り額から頭部にかけて体毛が白いのが最大の特徴であるが、頭部が白いのはオスのみで、メスは頭部もこげ茶色の体毛である。オス、メスともに尾は長い毛で覆われている。外見が似ているブラウンキツネザルの亜種である。

撮影記:Madagascar「原猿の棲む島 - マダガスカル」
第11話

絶滅危惧種の略称

ここではIUCN(国際自然保護連合)のレッドリストの定義をもとに、WWFの呼称で表記しています。

略称 WWFの呼称 環境省の呼称
EX 絶滅種 絶滅
EW 野生絶滅種 野生絶滅
CR 近絶滅種 絶滅危惧
IA類
EN 絶滅危惧種 絶滅危惧
IB類
VU 危急種 絶滅危惧
II類
NT 近危急種 準絶滅危惧

環境省のレッドリストのカテゴライズです。詳しくはWWFジャパンサイト:レッドリストについて 新規タブで開きます をご覧ください。

この「マダガスカルの野生動物図鑑」の情報は2015年11月現在のものです。 IUCN Red List Ver.3.1

テキスト監修 :公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン) 新規タブで開きます