北米大陸西部をカナダとアメリカの2ヵ国をまたいで、南北約4,500kmにわたって走るロッキー山脈。この一帯は手つかずの自然が残された野生動物の宝庫で、景観の異なるいくつもの国立公園がある。僕は9月の終わり、そのひとつであるグランドティトン国立公園を訪れた。
カレンダー撮影記:アメリカ 第9話
第9話:グランドティトン国立公園:編鮮やかに色づく、グランドティトンの秋。オスのムースは、メスを求めて移動する。
ロッキー山脈の一部であるティトン山脈の勇姿を背景に、山麓には赤や黄に色づいた森林が広がり、湖や川と素晴らしいハーモニーを見せている。まさに、息をのむような美しさだ。この雄大な自然に抱かれて、ムースやアメリカクロクマ、アメリカバイソン、ワピチなどの野生動物が棲んでいる。
この時期、繁殖期を迎えるオスのムースは、メスを求めて移動する。ある時、立派な角をもつオスのムースに出会った。ビロード状の角袋はむけ、大きな体は艶々としている。彼はしばらくその場に立ち止まっていたが、目は風の流れを追いかけているようだ。やがて、林の向こうの水路に近づいて行った。そこには、一頭のメスがいた。風が運ぶ匂いに吸い寄せられたかのようだった。
アメリカ編 一覧
野生動物 一覧
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- 「Wisdom of the Wild / 時の鼓動。生命の躍動。」(パンタナール)
- Pantanal「生命みなぎる大湿原 - パンタナール」
- Galapagos Islands「絶海に生きる - ガラパゴス諸島」
- Madagascar「原猿の棲む島 - マダガスカル」
- Ngorongoro「いのち育むカルデラ - タンザニア・ンゴロンゴロ」
- The Peninsula and the Island「世界自然遺産 - 知床と屋久島」
- Land of the Brave「気高き者たち - ナミビアの野生」
- Splendor in North America「雄大なる輝き - 北米大陸」