北米大陸中央部、プレーリーと呼ばれる大草原が広がる大地に、行く手を阻むように岩山地帯が現れる。そこがバッドランズ国立公園だ。複雑に連なる荒々しい岩山。長い年月をかけて風や水が岩山を浸食し、鋭い尾根や険しい崖をつくりだしたのだ。西部劇を彷彿とさせる光景だが、幌馬車もとても進めまい。人間には"バッドランズ=荒れ地"と思える地でも、オオツノヒツジやオジロジカ、コヨーテなどが暮らしている。沈みゆく夕陽が岩山をオレンジに染め、光と影の幻想的な景観を描き出す。夕陽が落ちるスピードが速く、僕はカタチを変える影を追いかけるようにシャッターを押し続けた。そこに、尾の白いオジロジカが現れた。
カレンダー撮影記:アメリカ 第8話
第8話:バッドランズ国立公園:ヒトの立ち入りを拒むようなバッドランズ=荒れ地。 荒々しい岩山に描かれる光と影を追いかけた。
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