カレンダー撮影記:屋久島 第8話
第8話:屋久島が、白い森に。
屋久島といえば、亜熱帯地域に位置する島。意外に思われるかもしれないが、南の島ではあっても、冬、雪が降るのは珍しいことではない。九州地方最高峰の宮之浦岳をはじめ、高い山々がそびえ、山頂付近は北海道なみの気温だという。日本で積雪が観測されるのは、この屋久島が最南端らしい。
僕は2月、3回目の屋久島行きを決行した。冬の屋久島は思った以上に寒く、からだが震える。なんと滞在中、ヒョウまで降った。白く染まった雪山に目をやると、手前には大きな椰子の木が並んでいる。なんとも、ミスマッチな光景だ。
屋久島は海岸部から山頂へと標高が上がるにつれ、気候が亜熱帯から亜寒帯へと移り変わる。よく知られていることだが、ちょうど日本列島を南から北へと移動するかのように、植物相が垂直分布している。日本の植物のなんと7割もが、屋久島で見られるという。冬が来れば雪も降る屋久島は、季節の移ろいにも恵まれた、多彩な自然の宝庫なのだ。
屋久島編 一覧
野生動物 一覧
- Botswana「アフリカ屈指の野生の楽園 - ボツワナ」
- 「Wisdom of the Wild / 時の鼓動。生命の躍動。」(パンタナール)
- Pantanal「生命みなぎる大湿原 - パンタナール」
- Galapagos Islands「絶海に生きる - ガラパゴス諸島」
- Madagascar「原猿の棲む島 - マダガスカル」
- Ngorongoro「いのち育むカルデラ - タンザニア・ンゴロンゴロ」
- The Peninsula and the Island「世界自然遺産 - 知床と屋久島」
- Land of the Brave「気高き者たち - ナミビアの野生」
- Splendor in North America「雄大なる輝き - 北米大陸」