2017年5月、またもやパンタナールへ。今回で4回目になる。ひとつの場所に、こんなにも短期間のうちに続けて何度も出向くことは、これまでにない。それほどまでに僕は、パンタナールの手つかずの自然に魅せられていた。今回はかねてより考えていた空撮に挑戦するため、水が引ききらない雨季あけの北パンタナールを訪れた。
「Wisdom of the Wild / 時の鼓動。生命の躍動。」(パンタナール)
第1話:4回目は空撮を考え、水に溢れた雨季あけの北パンタナールへ。オセロットが見られるという場所に行ってみた。
まず出会ったのが、オセロットだ。実はパンタナールには、観光客のためにオセロットが見られるよう餌付けしている場所がある。彼らの好物であるピラニアなどの魚を木にくくりつけ、茂みから出てくるよう誘い出すのだ。僕はその場所に行ってみることにした。オセロットは夜行性だから、昼間はほとんど森の中にいて、活動するのは日が暮れてから。観光客は夜になるとやって来る。僕は夕景で撮影したくて、日没前にそこへ行った。魚をくくりつけた木から15メートルほど離れたところに丸太で組んだ小屋があり、観光客は丸太の隙間から観察するようになっている。微動だにせず待っていると、うっそうとした茂みから、ネコのような太い鳴き声が聞こえてきた。オセロットだ。2頭いるのか、鳴き交わすその声が近づいてくる。そしてオスとメスのオセロットが姿を現した。背をかがめて歩く様子は、用心深いネコのようだ。あたりを窺いながら静かに、魚がくくりつけれた木を登っていく。大きさは、大型のネコ科と家ネコの中間くらいだ。枝にくくりつけられた魚を素早く食べ終わると、すっと地面に降りてまた森の中へ、静かに消えていった。
パンタナール ギャラリー
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